岡山市 バスタブFRP全面ライニング
2015年9月28日投稿
この仕事もインターネット経由でのご依頼です。
技術研修の開催、電話・メールによる技術的質問への回答、ホーク社製塗料輸入業務、全国リレーズ工業会会員企業への塗料発送、これら業務の合間を縫っての現場施工。
このような事情があるため施工専業の場合と異なり、地元での積極的な営業活動には慎重にならざるを得ません。
工期に強い縛りがある仕事が重なると、他の業務に関し身動き出来なくなってしまいます。
そのため全国リグレーズ工業会を15年前に立ち上げてから、地元津山市での仕事は減少の一途です。
営業活動してないのだから、当たり前と言えば当たり前です。
わが社の場合ネットからのお問い合わせは、エンドユーザーから直接いただくケースの方が多いです。
エンドユーザーとの取引きは工期に余裕をいただきやすいので、わが社のような事情がある場合たいへん助かります。
現場の受注も全国リグレーズ工業会の活動も、インターネットが無ければ無理だったでしょう。
ネット社会、IT社会に全然ついて行けてない身ではありますが、大いに感謝しています。
岡山市は、わが社から車で1時間30分、60km前後の距離です。
わが社が地元で営業活動していないこと、そして浴槽・浴室塗装が日本でまだ充分普及していない現状を顧みれば当たり前のことですが、私の現場は遠隔地かつ大がかりな補修を必要とする物が多い。
またまたFRP全面ライニングが必要な今回の施工もそうです。
一日中削りまくります。
私に体力があるという意味ではありませんが、体力勝負の仕事はほかに何の取り柄もない私向きの仕事と言えます。
体力と言えば思い出すことがあります。
昨年の夏、休日にちょうど夏休みで帰省していた息子と庭でビールを飲みながら日光浴していました。
息子 : 「父さん、体の裏側だけ異常に筋肉ついてない?」
私 : 「サンディング」、・・・・・、「サンディング」
息子 : 「えっ、 ナニ?」
私 : 「仕事でサンダー使って削りまくるから、背中側の筋肉だけ発達しちゃうんだ。」
息子 : 「ボク、やっぱ、この仕事遠慮しとくは・・・。」
私 : 「ビール」
たしかに私の体は前面がとても薄く貧弱で、背中側だけ妙に筋肉が発達しているというか、とにかく歪に盛り上がっています。
普通の施工者よりFRP全面ライニングおよび大研削作業をすることが多いからだと思います。
(おっと、貧弱な前面の下腹だけはしっかり前にせり出していますが、これはビールのせいです。)
下腹と頭部を除いた部分の労災認定を受けたいな、と時々思います。
(浴槽壁面クラック)
築40年のFRP製浴槽です。
深く幅広いクラック(ひび割れ)がほぼ全面に走っています。
底面には穴が開き、微量ですが漏水しています。
浴槽全体が劣化しており、少し力を加えるとボコンボコンとたわみます。
まだ経験不足だった20数年前なら「無理です。直せません。」と間違いなくギブアップしていたことでしょう。
いずれにせよ、このような状態の浴槽をパテ処理で修復することは不可能です。
FRP工法(ガラス繊維強化工法)による本格的補修と補強が必須です。
(施工前)
(施工後)
(施工前)
(施工後)
こちらの投稿で触れたように、プラスチック(合成樹脂)は、液体との長時間の接触を苦手とします。
浴室環境では、液体すなわち水(湯)となります。
「恵みの雨」と言われるように、水は私たち人類だけでなくこの地球環境全体にとってなくてはならないものです。
私たちがどれほど「水」の恩恵を受けているか、列挙するときりが無いほどです。
しかし、私たちの浴槽・浴室塗装という業務に限ると「水(湯)」は、克服すべき対象となります。
克服するために私たち施工業者は、高い補修技術と優秀な塗装システムを持つ必要があります。
この二つが無いと工事瑕疵に至る確率が、(日本においては)圧倒的に高くなります。
これに関する詳細は、また次の機会に書いてみたいと思います。